【レビュー】
生形 三郎さん

生形 三郎(Ubukata Saburo) http://saburo-ubukata.com/

PROFILE

作曲家/音楽家。世田谷区出身。昭和音大作曲科を首席卒業、東京藝術大学大学院修了。
大学在学中に CCMC2004 最優秀作品賞や海外での作曲賞を受賞し、2006年には協同作品が文化庁メディア芸術祭審査委員推薦作品に選定される。
電子音響機器を使い30回以上のコンサートを開催したほか、海外の芸術祭等への作品発表、ダンス・コラボレーション、録音書籍の出版や音楽雑誌への寄稿等、多面的に活動。難解な電子音響芸術をより広い聴衆に向け、「感覚的」に聴取できる表現に取り組み、成功を収めている。
最近では、電子音響や録音技術のワークショップも開催。

REVIEW

遊び心溢れるルックスが印象的なBluetoothスピーカー。歴史的なダイナミック・マイクを模したそのデザインは、思わず手許に置いておきたくなるほどキュートで、部屋に良いアクセントを与えてくれる。カラーバリエーションごとに仕上げの質感が変更されるなど、細部の作りも良く、安っぽさがない。私が使っているブラックモデルは、マットでしっとりとした手触りが心地よく、スリットから覗く金色のラメ入りネットとの配色もセンスがいい。専用スタンドは重厚な設計で、しっかりと角度を保持できる上に、重さがあるので転倒しにくい。

 見掛けだけでなく、音質もよく考えられている。フロント側の2つのフルレンジスピーカー・ユニットに加えて、リア側には低域補助用のパッシブ・ラジエーター・ユニットが搭載されており、密度ある音が楽しめる。やや明瞭感のある音が特徴で、静かなヴォーカルトラックや、クラシックギターの独奏など、楽器や音数の少ない楽曲の再生に、特にマッチすると感じた。また、動画の視聴や電話通話への使用においては、その明瞭な音質によって人の声が聴き取り易くて実用的だ。付属スタンドに装着して床置きすると、床からの反射によって低域成分を補強できる。低域を豊かに聴きたい場合、ある程度面積のある場所に直置きするのがベターだ。

 無線接続が便利だが、付属の3.5mmプラグケーブルを使用して有線アナログ接続すると、ノイズを抑えてさらにシャープな音も楽しめる。専用スタンドのおかげで設置スペースが少なく済むので、どこでも気軽に使えるのも美点だ。可愛らしいデザインのキャリングポーチと、携行用の軽量スタンドが付属するのも嬉しい。個人的に、第2弾は歴史的なリボンマイクを模したスピーカーを見てみたくなった。

By | 2017-01-28T21:49:29+00:00 1月 10th, 2017|レビュー|